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2017.10.17

【連載(第2回)】元・社史ライターが叫ぶ。社内報の「資料的」価値
「年頭所感・期初所感」で分かる、会社概況のリアル。

「年頭所感・期初所感」で分かる、会社概況のリアル。

社内報編集をご担当の皆さん、こんにちは。元・社史ライターのkumaです。第1回は、前フリだけで終わってしまったこちらの連載。今回から本題に入っていきます。

社史ライター時代、新しい案件が始まると、対象の年代(例えば1985~2015年の30年分など)の社内報をごそっと拝借していました。広告や商品を通してなじみのある一般消費財のメーカーであっても、企業としての全体像についての知識はほぼゼロ。ましてや、「30年前はいかに」となると…もうお手上げです。

そうした手探りの状況のなかで、まず読むのが「年頭所感」でした。そう、会長様や社長様が新年を迎えての所感を投げかける、あのページです。恒例の企画ですね。

記事は、年明けに行われた会長・社長様の講話を書き起こすケースもあれば、年初の発行に合わせて取材した内容を構成・編集するケースもあると思います。(会長・社長様が自ら筆を取るケースもあるかもしれませんね)

この「年頭所感」、私はいつも、次の点を意識しながら熟読・通読していました。
●前年をどのように総括しているか。
●その時に直面している経営環境をどのように捉えているか。
●新年の目標・課題は。
●それを達成・克服するための方策は。

つまるところ、「会社概況のリアル」を、期間を通して把握したかったのです。極端な話をすれば、「結果」だけなら業績の推移を追えば事足ります。しかし、数字を並べただけでは文章になりません(そりゃそうだ…)。その「結果」に至った「背景(経営環境)」と「経緯(目標設定と取組み)」を知る必要がある社史ライターにとって、年頭所感はまたとない資料的価値を持つページでした。

なお、上記の4項目については、有価証券報告書をはじめとするステークホルダー向けの文書でも触れられていますよね。ですが、やはりそこは“外向け”の文書。表現がワンパターンだったり、本音を抑えて建前が前面に出ていたりするケースが多く、リアルさという点で社内報には及ばない、というのが私の実感です。
ちなみに、期の初めに掲載される「期初所感」も熟読の対象でした。(新年号につきものの“慶賀ムード”が無い分、より削ぎ落とされた“リアル”が垣間見えるのが魅力)

・・・
さて、上記の4項目。改めて見返してみると、社内報をリアルタイムで手にする社員の方々の関心事とも重なるように思えます。すなわち、的確に現状を認識し、目的意識を共有するための前提となる情報です。

一方で、恒例企画であるがゆえに、さーっと流し読み、で済ましてしまう方も少なく無いのでは…という後ろ向きな想像も働いてしまいます。(社史ライターは、言わばハンターの眼差しでページを繰るので、どのような紙面であっても欲しい情報を獲りに行きますが…)

普段は、「さーっと流し読み」派の社員に、もう少しじっくりと読んでもらうために、何ができるでしょう。過去の「年頭所感」の紙面が、次のチェック項目に当てはまっているとすれば……編集担当さん、腕の見せどころです!!

[脱・「さーっと流し読み」:チェック項目]
□大見出しが画一的(「平成○年度 年頭所感」等)である。
 →恒例の企画こそ、画一的なタイトルを毎回掲げるのではなく、読者の興味を喚起するようなキーワードを大見出しに持ってきましょう。こちらの記事もご参考に。【記事の良し悪しはコピーで決まる。~知っておきたいコピーの基礎知識~】

□小見出しを設けず、全文を一続きで掲載している。
 →多くの場合、「前年の総括」「現状認識」「課題・目標」「具体的方策」という4つの要素が語られているはずです。内容を適切なブロックに分け、それぞれに小見出しを付けることで、とっつきやすく、読み進めやすい紙面になります。

□要点の強調や抜粋をしていない。
 →上記の項目とも関係しますが、「課題・目標」や「具体的方策」は、全社の目的意識を共有するうえで、すべての社員がしっかりと心得ておくべくこと。一瞥してパッと目に飛び込み、かつ印象に強く残るように、要点を太字で強調したり、重要事項を箇条書きにしたコラムを設けたり、デザインが許す範囲で、見せ方を工夫してみましょう。


社員全員が、足並みを揃えて新たな一年を踏み出す。
「年頭所感」「期初所感」のページには、そんな大切な一歩をバックアップする力があると思っています。

これだけは知っておきたい社内報づくりの4ステップ

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