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2018.03.08

実録!ER戦略ノート
ロイヤリティを育む構造(1)

ロイヤリティを育む構造(1)

こんにちは。
さて、前回、私たち広報ができるERとしての方針を以下のように整理しました。

✔  会社の基本情報を、適切な手段、媒体、タイミングで、社員によりわかりやすく伝えること
✔  社員一人ひとりが、自分の役割と責任を理解し、やるべきことを考え、実際に行動に移すためのきっかけとなる仕組みを作ること

そして、最優先項目を「会社に対する理解度の底上げ」に設定し、それ以外のことは優先順位として後ろにくる、としました。何でもかんでも一遍にはできないので、まずは優先順位をつけてやるということです。

ただ、会社の基本情報といっても一口に語れるようなものではなく多岐広範にわたります。当然、私たちも「そうは言っても、どこから手をつけてよいのやら・・・」と思案することになりました。そこで、まず所与の情報を整理して1枚の絵を作り、それをチーム共通の絵としてすべての施策の出発点にしようと考えました。以前申し上げたとおり、ERは社員ひとりひとりが持つ“無数の感性”が相手ですので、たとえチームであっても曖昧な言葉が勝手に一人歩きしがちです。ですので、こうした思い込みを極力回避するためにも言葉ではなく、あえて絵にして共有することが重要と考えた次第です。

ちなみに、その絵がこちらになります。
拙図につきお恥ずかしい限りではありますが、社内では堂々と社長や役員にこれを見せて説明しています(笑)。また、支援企業様との企画会議にも使っています。「今回の企画は、この部分のここにフォーカスして実施したい」「この企画の真の目的はこの部分にある」などと絵を見せながら説明することでまずは参加者の理解が深まります。また、提案者と私たちの思いの溝が小さくなることで密度の濃い議論となり会議自体も効率化されていると実感します。少し雑な言い方にはなりますが、私は、まずは共通の絵をみんなの頭にタタキこめればよいと思っているので、多少の巧拙は関係ないと完全に開き直っております(笑)

図の中身について簡単に説明します。
まず、これまで申し上げてきましたように、ERの最終ゴールは「企業価値の向上」、長期目標は「自律性発揮による生産性向上」です。これは絶対に譲れない軸です^^。そして、こうした目標達成のためには高いロイヤリティをもつ数多くの社員が必要であり、それを育むための構造を「家」のような箱で示しています。ちなみに、ここでいうロイヤリティは、社員から言えば「愛社精神」や「忠誠心」ですが、会社からみれば「社員から選ばれる会社」とご理解ください。

箱の中には、ロイヤリティを高めるための大切な要素が散りばめられています。
そして、その内容や性質に応じて、必要要素、差別化要素に区分しています。それぞれの要素は、いわば″自社への愛着と働き甲斐を高めるためのエッセンス“であり、これらに対する充足感を一つでも多く高めていくことでロイヤリティの向上につながると考えています。

各要素群については、下から上に向かってご覧いただくのが一番わかりやすいと思いますので、まずは、底辺にある青色の要素群からいきましょう。

私たちにとっては職場が安全であること、そして安心して働けることが最も重要です。普段あまり意識しませんが、実は法令をしっかりと守り、基本的な制度や仕組みがしっかりと整っている会社であるということはとてもありがたいこと。この箱を家に例えるなら、ここはまさに基礎となる土台の部分であり、こうしたインフラが不安定な状態ではロイヤリティどころではありません。やはり、職場は人生にとって多くの時間を過ごす場所ですから、安心・安全が第一ですので、働くうえでの「必要要素」として区分しています。
(ここに報酬・待遇も入れていますが、ここではその水準よりも、きちんと給料が支払われ、安定した仕事が確保されることがまず重要という意味合いです。もちろん水準も高ければロイヤリティにつながることは承知のうえです。)

しかしながら、この「必要要素」だけを整えても社員に選ばれるような会社にはなりません。なぜなら、日本だけでも会社というものは420万以上もあり、この部分がひどく傷んでしまっている一部の会社を除けば、十分に働いてける会社だからです。だからこそ、社員から選ばれる会社=高いロイヤリティをもって働ける会社になるためには、この部分以外でも他社との違いを示していかなくてはなりません。

それが、主にピンクより上の部分の「差別化要素」であると思われます。
まず、下段には「経営理念、企業ビジョンへの共感」があります。経営理念あるいは社是、ビジョンなどは、その性質上どうしても美辞麗句が並びやすく、敢えて限定的にかつ具体的にならないようにワーディングされているため、この文言だけで違いを出すのは難しいのですが、会社の目指す方向や存在意義を端的に示しており、キチンと理解すれば十分な差別化要素になりますので根底に位置付けられるものと考えています。

上段には「事業活動・株価、業績など」の会社の基本情報を置いています。この要素は、会社が何を業とし、どんな製品やサービスを社会に提供しているのか、どういうビジネスモデルで、どの程度のマーケットシェアを占め、売上高はいくらで、しっかりと利益を得ているかなど、客観的な情報や数字で示すことができます。選ぶ側からすれば、定量的な比較や評価ができるため違いを見出しやすく、ここの情報をどれだけ正確に持っているかでその判断が大きく変わってくるので、とても大切な要素となります。

その上に窓のようにいくつか細かく分かれている部分があります。「トップに対する信頼感」、「自社の成長ストーリーに対する理解」や、「仕事に対する誇りや責任」、「チームの連帯感や職場の一体感」などです。これらの特徴は、さきほどのピンク部分と異なり、実際に会社に入って感じてみないとわからない性質であること。そして、その充足感についても、主観的で定性的な判断基準に委ねられ置かれた状況や心境によって変わってしまう特性があるということです。
そういう意味で、この要素群は非常に掴みにくく、会社としては非常に対処しにくい部分ともいえますが、私たちは、ERを推進するうえで、ここをどう考えていくが大きなポイントであると考えています。

これについて詳しく説明したいと思いつつも、それには前段が長くなりすぎました(汗)。
ですので、今回はここまでにいたしますが、私たちはERの目標とロイヤリティにつながる要素との関係をこのように整理したうえで活動を進めることで、各施策の効果を少しでも大きくしたいと考えています。

では、今回もお読みいただきありがとうございました。

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