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2017.03.16

現役社内報担当者がお届け!(NTTPCコミュニケーションズ須釜俊江)
苦悩の日々

苦悩の日々

社内報といえば、社員の写真はつきもの。
しかし、これがしがらみになり、先に進めないこともしばしばだ。
社内報は社員全員のものだし、社員の「がんばり」を伝えて、会社に元気を与えることも大きな役割の一つ。
そう考えると社員の働く姿を掲載することは、必要不可欠になってくる。

最初から、撮影されることに慣れている社員は皆無に等しいし、取材なんて受けたこともない人がほとんどだ。もちろん自分も経験がないので、どのような手順と作戦で進めたらよいのかもわかっちゃいない。

今回は、私が体験したトンデモ社員の話をしたい。
わが社の社内報のコンテンツに社員リレーなるものがある。
社員から社員にリレーをして、紹介された人は顔写真付きで簡単な自己紹介をするというもの。
特別な要素は何もないはずの内容なのに、どうしてこんなことになってしまうのか、 みんなそれぞれに思うことがあるらしい。

それは10年くらいも前の話、とある社員にリレーがつながったときのこと。
いつものように最初はメールでアプローチ。内容は「紹介されましたよ」といった感じのもの。一週間たっても返事が来ないので、再度メールで連絡をいれてみる。しかし約束の期限になっても、まだ連絡がこない。
どうしたものかと、ついに電話で連絡をいれてみる。

私  「リレーで紹介されました。メールの返信を待ってます」
社員A 「あ、それね。なんで自分なの?」
私  「前の方がぜひAさんを紹介したいって」
社員A 「イヤなんだよね。写真とか自己紹介とか」
私  「あらま、どうして?」
社員A 「イヤなものはイヤ」
私  「紹介してくれた人の気持ちも、受け止めてほしいなー」
社員A 「だから何?」
私  「これも仕事の一部と思って、参加しない?」
社員A 「仕事の一部だったら、経営会議で承認もらってからにしてよ。そしてその旨を社内に周知して、それからこっちに連絡くれるのが筋でしょ」
私  「どう考えても、そこまで経営陣を振り回す案件ではないと思う」
社員A 「どうしてだよ。会社としての指示なんでしょ」
私  「じゃ、何もしないで『Aさんご連絡お待ちしています』とする?」
社員A 「いや、それは困る」
私  「では、普通に掲載しましょう」
社員A 「だから、それはイヤだって」
私  「では、このコーナーは “次はAさんです”という状態で終わらせる?」
社員A 「…え?」
私  「Aさんが日頃お世話になっている人、感謝したい人、そんな人にリレーをする良い機会だと思うよ」
社員A 「…」
私  「それにこのコーナーに出たい社員は、実はたくさんいるらしいの。だからタスキをつなげて欲しい」
社員A 「…そうですか」
私  「じゃ、掲載する方向で!」
社員A 「…はい」

とまぁ、簡単に書いてはいるが、長時間の電話で心底疲れたのを覚えている。
本当にいろいろな社員がいるものだが、写真と自己紹介がイヤだということで、 ここまで根性のある社員も少ないかもしれない。

ここでやってはいけないのは、カチンときて喧嘩をしてしまうこと。これは絶対にご法度だ。ここでもつれてしまうと、何年たっても関係が修復できないことがある。
これは社内報担当にとっては命取り。

この社員に限らず、カメラを向けると顔を隠す社員が多く、最初のうちはヘンな写真ばかり撮影していた。話をきくと、やっぱり恥ずかしいらしい。

そこで私も考えた。顔を隠すことができない状況を撮影すべきと。
まずは、新規プロジェクトや施策まわりの会議に潜入し、個人の写真ではなく、会議全体とその空気感が伝わるものを撮影しているかのように、パフォーマンスすること。
最初は意識していた社員たちも、かなりの枚数を撮影されていると、後半にはお構いなしになってくる。そして彼らは、実際に何をクローズアップして撮影されているかを知らない。それをいいことに、いろんなアングルから寄ったり引いたりと、保険のためにたくさんのシーンを撮影する。そうすることで、後々使えそうな写真の候補が増えてくる。

そして会議が終わったら、「いい機会だから。記念に!」「悪いようにはしないから!」「今日はイケメン、イケジョばかりなので」などと調子のいいことを言って、近くの数名を集めて「ハイチーズ!」と声をかけると、意外とあっさり笑顔とVサインをくれたりもする。そう、ここがポイント! 社内報とは全体の風景と一緒に、こうした社員の笑顔の写真も載せると、一気に楽しいものに仕上がる。

こうした積み重ねを長年やってきた。
社員は、一眼レフを首にかけ社内を歩いている私の姿を、毎日のように見ている。 そのおかげか、ここの社員は撮影されることに慣れてきている、と感じることもある。

ただその前に、取材依頼の段階でも、ハードルがあることを忘れてはいけない。 取材だの撮影だのに慣れていない頃は、会議開催の担当者は「なんでこれを取材するの?」といぶかしげに質問をしてくることもしばしば。それには、こちらも必要なだけ時間をかけて、納得するまで説明をする。理由は一つ、そうしないと掲載できないからだ。

しかし担当者の気持ちが前に進まないことも多く、これまた時間のロス。
でも、めげてはいけない。そう、この仕事をするのは自分ひとりしかいないのだ。 そんなときは、頼る人が誰もいないという状況を胸に、大ボラを吹くことにしている。
「ここだけの話。社長がとてもご興味を持たれている案件なの!」と、ヒソヒソ声で耳打ち。これで、大抵の担当者は納得してくれる。
そもそも社員のやっていることに、興味のない社長などいるはずもないので、まんざら嘘でもない。

よく考えてみれば、度胸だけでここまで来たのは間違いなさそうだ。
社内報担当者は、強くあるべし! 
社内報担当者は、使えるものは何でも使うべし!
心からそう思う。



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